症例解説
偏平足
偏平足は一般に、足の土踏まずが無い状態の事を指します。
しかし、一見すると土踏まずはしっかりとあるのに偏平足が起きてしまっている『隠れ偏平足』が存在します。
また足の裏には実は土踏まずは三つあり、一つでも偏平足になっていると体全体のバランスが崩れる原因にもなります。
隠れ偏平足は外反母趾や腰痛、子供のスポーツ障害の原因になる場合があり非常に厄介な状態です。
しっかりと対処することで改善が見込める場合もある為、まずはしっかりと状態を把握しましょう。
症状
直接的な症状として、長時間の立ちっぱなしや歩行により、足の裏に痛みが出ることがあります。
それ以外は日常生活では土踏まずそのものに症状が出る事はあまり多くはありません。
左右で偏平足の具合に差が出ると、足のサイズに差が生じる場合があります。
靴が片方だけキツイ、もしくは大きい場合は偏平足の症状が考えられます。
発症原因
10歳前後までは足の骨が未発達なため、ほとんどの方が偏平足です。
その後、大人の骨が形成され筋肉が発達することで土踏まずが形成されます。
その際正常な歩行やサイズが適切な靴を履く事が出来ていないと、筋肉や関節をしっかりと使うことが出来ず土踏まずが形成されなくなり発症します。
また、土踏まずは形成されたものの、機能が不十分で運動などの強い負荷には耐えられないと隠れ偏平足が発症します。
病態
図:隠れ偏平足
足裏やスネの筋肉(足底筋膜・後脛骨筋)が正常に働かない為、踵の骨が内に捻ってしまい、土踏まずが内側に倒れるようにして消失します。➡
図:浮指
適切なサイズの靴を履いていないことで浮指が発生すると、横アーチが消失し隠れ偏平足となります。
治療
痛みが発生している場合はテーピングや電気治療を行います。
他の症状の原因として偏平足の治療が必要な場合は、運動療法を行います。
進行してしまっている場合や、左右差が強い場合はインソール療法を行います。
当院での施術
足の筋肉や動かしている神経に作用する特殊電気治療により、早期に足の機能の回復を図ります。
また特許を取得しているエクササイズ器具での運動療法や足の骨の矯正を行います。
症状によってはインソールの処方や作成を行い、靴の正しい選び方や履き方の指導を行います。
家庭でのエクササイズや運動に合わせた正しいフォームの指導も行います。